みなさまこんにちは。
このブログは、地図が好きで最近サッカーも好きになった管理人が「オンライン地図でサッカースタジアムをまとめて見たいけど、そういうのがないなあ」と気づき、「無いのなら、作ってしまおう」、そして「これは便利なので、みなさんにも使って頂こう」という目的で立ち上げたサイトです。
本来は純粋にスタジアムマップへのリンクだけを貼り付ける趣旨のサイトで管理人が登場するつもりもなかったのですが、それだとGoogle AdSenseの広告掲載基準を満たさないらしいなんだかもの寂しいので、皆様の役に立つような記事も掲載しないといけないなと思っていました。
とはいえ私はアラフィフにしてサッカー観戦歴が2年ほどしかなく、サッカーについて人様に知らしめるような経験も蘊蓄も持ち合わせていません。どうしたものかなあとしばらく放置していたのです。
そんな折に、Jリーグを10試合ほどしか生で観戦したことのない私がなぜかイギリスにプレミアリーグを観戦しに行くことになったのです。まあ、なぜか、というか、行きたいから行ったんですけど。
ともかく、これは大変面白い経験だったので、どこで公開しようかな、そうだ、このブログで共有してしまおうということで、記事をまとめた次第です。
もくじ
【前編】
◼︎プレミアリーグのチケットって買えるの?
◼︎試合以外の計画は?
◼︎飛行時間は14時間半!
◼︎いよいよマッチデー!
◼︎試合開始!マンCは勝てるのか…?
【後編】
◼︎スタジアムツアー
◼︎プレミア観戦、気になる費用は…?
プレミアリーグのチケットって買えるの?
今回実際にプレミアリーグの試合を観戦したのは2024年12月、この記事を書いているのは2025年1月ですが、話は2024年前半までさかのぼります。
小6長男「ねえお父さん。エティハドスタジアムに行きたい!」
僕「はぁ?イギリスだぞ。飛行機で何時間かかると思ってんだ。いくらかかると思ってんだ。行けるわけねえだろ。無理無理」
妻「3人(父と双子ボーイズ)で行ったらいいじゃん。小学生最後のチャンスなんだし」
僕「いやー…無理やろ……(とはいえ、子供たちの最初の海外旅行はコロナ禍でキャンセルになったし、確かに中学生になったら難しそうだし、プレミアのジャパンツアーなんてゆるゆるの練習試合だし、現地で観れたら最高だよな…)」
プレミアリーグは言うまでもなく、イギリスの世界最高峰のプロサッカーリーグです。そんなリーグの大人気チームであるマンチェスターシティのチケットなど、取れるのでしょうか。海外スポーツのチケットなんで買ったことないし。
ともかく観戦したい試合の日程を決めなければなりません。プレミアリーグのシーズンは例年8月に開幕し、翌年5月に最終節が開催されます。2024-25シーズンでは、2024年8月16日から2025年5月25日までとなっています。
詳細な試合日程が発表されるのは7月ごろで、24-25シーズンの日程が発表されたのは2024年6月28日でした。
我が家の推しチームであるマンチェスターシティの年末年始の日程は、2024年12月26日(木)のエバートン戦(ホーム)、12月29日(日) のレスターシティ戦(アウェイ)、そして2025年1月4日(土)のウェストハム戦(ホーム)の3試合です。
正月休みのある日本と違って、イギリスは年末年始も普通に試合があるのはありがたいのですが、ホームのエティハドスタジアムで観戦するには、残念ながら休暇の日程が合いません。あまり気は進まないが、レスターのアウェイ戦しかないか。この辺りは巡り合わせなので仕方ありません。
ということで、2024年12月29日のレスター戦に絞ってチケットを探します。とりあえず大手旅行会社のHISを当たってみました。HISでは専門のスポーツ営業部門を設置して、海外サッカーのパッケージツアーを取り扱っています。うん。大手なら安心。間違いない。
しかし、HISでは基本的にマンチェスターシティやリヴァプール、チェルシーなどビッグクラブのホームゲームしか取り扱っていないということで、レスターシティFCが主催となるマンチェスターシティのアウェイゲームは購入できませんでした。むむう。
ネットを検索して次に見つけたのが、今回の「レスターシティー vs マンチェスターシティ戦」のチケットを購入した「ワールドスポーツコミュニティ」です。
第一印象は「うーん、なんか大丈夫なんすかねここ」でした。
が、結論からいうと、全然大丈夫!というかメールで問い合わせたときの担当の方のレスポンスは早いし、出発直前まできめ細かく連絡を頂けて安心して観戦できました。もちろん、私は初めてのプレミアリーグ観戦でしたので、他のチケット事業者のことはわかりません。他にもっといい会社があるかもしれませんが、私は満足でしたよ。なぜ満足だったのか、詳細は後述します。
ワールドスポーツコミュニティで購入できるのは基本的には観戦チケットだけなので、航空券や宿泊は自分で手配する必要があります。試合が開催されるレスターはロンドンから150kmほど北にあり、ロンドンから特急列車で1時間ほどかかります。前日にロンドンに到着すれば大丈夫そうですが、「日程は変更される可能性がある」と書いてあるので、ある程度余裕を持ったスケジュールがよさそうです。今回はブリティッシュエアウェイズで12月27日午前出発(現地27日午後着)、年明け1月1日午前出発(1月2日午前帰国)という便を選択しました。
飛行機のチケットを予約したのは2024年8月下旬。試合開催日の5か月前です。いよいよプレミアリーグを観戦できることが確定してしまったのです。
僕「プレミアリーグの試合のチケットと航空券を予約したよ!」
妻「えっ、ほんとに行くの」
僕「えっ」
試合以外の計画は?
まだ2024年の夏は真っ盛りですが、年末の試合のチケットと航空券を確保することができました。「えっ」とか言われても、もう取っちゃったんだから、行くしかありません。
僕「年末にシティの試合を観に行くぞ!」
長男「エティハドに行ける!?」
僕「いや、レスター。アウェイゲームだね」
長男「レスターかあ……」
僕「(まあそうなるわな)でもシティの試合であることには変わらん。ハーランドやデブライネ、フォーデンのプレーが生で観れるぞ(ケガで離脱していなければ)」
僕「ところで、試合以外の日に何か観たいものある?」
長男「スタジアム行きたい!マンチェスターに行ける?」
僕「マンチェスターは、ロンドンやレスターからかなり遠いけど…まあ、行けなくはないか…」
長男「AMEXスタジアムは?」
僕「(24/25イングリッシュ・プレミアリーグマップを見せながら)レスターやマンチェスターはロンドンの北だけど、ブライトンは南だからちょっと難しいな」
次男「こんなサイトあるんだ」
僕「便利だろ。こういうの作って公開する人がいるのさ(俺だけど)」
長男「エミレーツスタジアムも見たいよね」
僕「アーセナルはロンドンだから行けると思う」
このようなやり取りを経ながら、まるでパズルを組むように予定を組み入れていき、最終的に下記のような日程になりました。
旅程の中日にメインイベントの試合観戦、その前後にロンドンやマンチェスターでのスタジアムツアーやスタジアム見学を組み込んだ、現地総移動距離800kmの「来た!観た!勝った!英国プレミアリーグの熱狂とスタジアム巡礼の7日間」です。
DAY 1 : 2024/12/27(金)
・羽田空港午前9時30分発のBA008でロンドン・ヒースロー空港へ
・現地時間15時30頃着。電車でロンドン市内に移動
・ロンドン泊
DAY 2 : 2024/12/28(土)
・午前中 トッテナム・ホットスパースタジアムツアー、エミレーツスタジアム訪問
・午後 特急列車でレスターに移動
・レスター泊
DAY 3 : 2024/12/29(日)
・午前中 レスター市内散策
・14:30~ キングパワースタジアムで「レスターシティ vs マンチェスターシティ」観戦
・レスター泊
DAY 4 : 2024/12/30(月)
・午前中 レスターからマンチェスターに移動(車)
・午後 エティハドスタジアムツアー
・マンチェスター近郊泊
DAY 5 : 2024/12/31(火)
・早朝 マンチェスターからロンドンに移動(車)
・リヴァプールでアンフィールドとグディソンパーク訪問
・ロンドンに移動、途中ウルヴァーハンプトンでモレニュースタジアム訪問(計画外)
・レンタカー返却。ロンドン泊
DAY 6 : 2025/1/1(水)
・ヒースロー空港午前9時発のBA007で羽田へ
DAY 7 : 2025/1/2(木)
・午前7時 羽田到着・帰国
飛行時間は14時間半!
2024年12月27日。試合と飛行機のチケットを予約してからおよそ半年。ついにプレミアリーグ観戦のためにイギリスに旅立つ日がやってきました。コツコツと準備をしながらも、出発するつい前日まで「俺たちはほんとうにイギリスに行くのだろうか」と、これっぽっちも実感が湧いていなかったのですが、それでもその日はやってくるのです。
東京からロンドンまではブリティッシュエアウェイズの直行便で14時間半。どこかのロシアが戦争をおっ始めたおかげで、ロシア上空を直線で飛行していた時代に比べて2時間以上余計にかかります。
「到着まであと10時間…」「あと7時間…」「あと3時間…」機内で何回うたた寝したか分かりませんが、半日以上かけてようやくロンドンに降り立ちました。私がイギリスに来たのは18年ぶり3回目、双子の2人にとっては初めての海外です。
ロンドンに到着すると現地は17時。日本時間はとっくに深夜の時間帯です。ヒースロー空港から電車でロンドン市内に向かい、ホテルで1泊し、長い長い1日を終えます。
なお、ヒースロー空港からロンドン市内までわずか20分で結ぶ特急「ヒースローエクスプレス」は年末の工事で全線運休。
次に速い快速列車的な「Elizabeth Line」に乗るも、なんと年末工事のため途中駅止まり。そこから普通の地下鉄に乗り換えてロンドン市内へ。3回乗り換えて1時間かけてようやく目的地に到着。
また、ロンドンからレスターまでを1時間で結ぶ「East Midlands Railway」の特急列車は年末工事のため全面運休。そのため、別路線のAvanti West Coastの特急とローカル線を乗り継ぎ、遠回りしてレスターを目指します。
お前ら年末だからって運休しすぎだぞ。
Avantiの特急がローカル線の乗換駅に20分遅れで到着し、接続予定の電車に乗れず30分も待たされるなど、細かなトラブルはありながらも無事レスターに到着しました。レスター駅からホテルまではUberで£5.00(約1000円)ほど。安くで便利ですぐ来るUber、いいですね。なお、DAY1~DAY2を含むスタジアム巡りの詳細は後編でお伝えします。
いよいよマッチデー!
2024年12月29日。いよいよ夢に見たマッチデーです。レスター対マンチェスターシティ戦が開催されるキングパワースタジアムはすぐそこ。とはいえキックオフは14時30分なので、午前中は時間があります。ホテルのバイキングで朝食を終えてから、レスター市内の散策に繰り出しました。
年末の日曜日の朝9時ごろですが、市内のストリートは人影がまばら。それもそのはず、この辺りの店舗の日曜日の営業開始時間は午前11:00が多いのです。
それでもレスターシティFCのウェアを身にまとったサポーターがちらほらいます。そしてパブではすでに飲んでいる人もいるようです。
日本では試合開催日のスタジアム最寄駅ではアウェイユニフォームを着たサポーターの姿も珍しくありませんが、サポーター同士の諍いも少なくないと聞くイギリスはどうなんでしょう。
なんと、マンチェスターシティのユニフォームを着た若いカップルがいました。「イギリスでは敵地でアウェイグッズを身に着けているとタコ殴りに合う」と聞いたことがあるような気がしますが、大丈夫なんですかね。まあみんながみんな荒っぽいわけでもないでしょうけど。
市街地をぶらぶらしたところで、レスター市内のHighCrossショッピングセンターのJD Sportsに行くと様々なチームのユニフォームが売っているのを見つけました。せっかくなのでマンチェスターシティのユニフォームを買ってしまいましょう。お値段は2着で100ポンド弱(約1万9000円)。1着1万円なのでお手頃です。SportsDirect.comにも行ってみましたが、サッカーユニフォームはSportsDirectの方が品ぞろえは多かったです。
いい時間になりましたので一度ホテルに戻り、スタジアムへ。Uberで5分足らずでスタジアムに到着しました。試合開催日のスタジアム付近はさすがにタクシーが気軽に停車できるような場所はありませんが、スタジアム前の路上で「ここなら大丈夫」と適当に降ろしてくれました。
試合開始は14時30分。入場ゲートのセキュリティスタッフに尋ねると、入場開始は13時ごろからだそうです。マンチェスターサポーターがめちゃくちゃたくさんいるかというとそうでもありません。セキュリティスタッフは多いけど、なんとなくのんびりした雰囲気です。
13時過ぎ、セキュリティスタッフの「Hey Guys. Come on!」の掛け声でアウェイサポーターエリアの入場がはじまりました。入場前のセキュリティチェックは、手荷物チェックはもちろん、金属探知機によるボディチェックもあります。さすがプレミアリーグ。
ここでトラブル発生。小学生の息子2人はなんなくセキュリティを通過しますが、私が引っかかりました。私が持っていた一眼レフカメラはスタジアムに持ち込めないと指摘されてしまったのです。
セキュリティスタッフからは「車で来たのか、コーチ(大型バス)で来たのか」と聞かれました。そうならば車内に置いてこいという意味なのでしょう。ここで私が「ホテルから来た」と言うとホテルに置いて来いと言われかねないので、「電車とタクシーで来た」と答えました。嘘ではありません。
「なに、マンチェスターから電車で来たのか?」
僕「いや、東京から。日本から来たんだ」
「えっ、日本!?」
僕「そう」
「ちょっとこっちに来てくれ」と入場待ちの列から外されて、セキュリティの男性は無線で何やら別の担当者と話し始めました。本人もどうしたらよいか分からず、上司の指示を仰いでいるようです。スタジアムにはコインロッカーなど荷物を預けられるような場所はありません。
しばらくすると、スタジアムのセキュリティ責任者とみられる女性が現れました。彼女の説明によると、スタジアムには一眼レフのような「プロフェッショナルカメラ」は持ち込めない。なぜならば「プロフェッショナルカメラ」を使用して撮影できるのは許可を受けた報道関係者だけだから、ということなのです。スタジアムに一眼レフカメラを持ち込めないのは、保安上の理由ではなく、放映権・著作権上の理由ということなのです。スマホだったら写真も動画も撮り放題ですよ、と。
そもそも僕のキヤノン EOS kissなんて「プロフェッショナルカメラ」でもなんでもないし、そんなことスタジアムのウェブサイトで公開されてる「Visiting Supporter Guide」に一言も書いてなかったですよね、と思いつつも、規則に従わないわけにはいきません。
結局、「観客席から一眼レフを構えるとセキュリティが飛んでくるので、スタジアムの中ではカメラをバッグから出さないでくださいね」ということで、無事スタジアムに入場することができました。
さて、キングパワースタジアムの収容人数は32,262席、そのうちアウェイエリアは北東のコーナー付近の約3000席となります。私達の席は前から8列目。コーナーポストの真ん前です。ピッチと観客席は薄い柵で隔てられているだけ。もちろん3人横並びです。いやこれは凄いわ。ありがとうWSC。
私たちが入場したのは試合開始の1時間ほど前ですが、観客席はガラガラ。あれ、お客さん全然いないじゃん?キックオフ30分前にはレスターシティ、マンチェスターシティ両チームの選手たちがピッチに現れてアップを始めましたが、それでも席は全然埋まっていません。2部のチャンピオンシップですら余裕で3万人以上入るイギリスですよ。しかもマンチェスターシティの試合なのに、これどうなるんでしょうか。
ホームチームのレスターのゴール裏も、中型サイズの旗を持ったサポーターは1~2名程度。応援団らしき人々はどこにも見当たりません。試合開始の1時間前には大旗がたなびきチャントが響き渡る浦和レッズのゴール裏を見慣れている私からすると、なんとも物さみしい感じがします。
素晴らしかったのは、マンチェスターシティの選手たちが、私達が陣取るアウェイエリアの目の前に来て練習をしてくれたことです。ハーランド、ベルナルド・シウバ、フォーデン、グリーリッシュ、デブライネなど、世界最高レベルのスター選手たちが、目の前でロンドしてるんですよ。これはアウェイゲームならではでしょう。試合開始前ですが、もうこれを見ただけで感動です。
なお、試合開始の10分前にもなると、スタジアムはほぼ満席になりました。こういう感じなんですね。おそらく全席指定席なんですよ。だから早く来て最前列を陣取る人はいないようです。公式発表では当日の入場者数は32,057人。実にキャパシティの99.4%が埋まったことになります。
◼︎試合開始!マンCは勝てるのか…?
さて、プレミアリーグを4連覇し、24/25シーズンも8月から10月までは公式戦15試合で11勝、敗戦はわずか1試合のみと好調を維持していた我らがマンチェスターシティ。しかし、守備の要でバロンドールも受賞したロドリが9月22日のアーセナル戦で負傷し、長期離脱を余儀なくされたあたりから歯車が狂い始めます。
2024年11月の公式戦5試合では、なんと1勝もできず1分け4敗。そして12月29日のレスター戦を迎えるまでの直近12試合の戦績は、1勝3分8敗という絶不調、プレミアリーグの順位も7位まで落としていました。
チケットを予約した夏ごろには「相手は今季2部から昇格したレスターか。まあ余裕やろ」とたかを括っていましたが、その後リヴァプールに0-2で敗れ、ボーンマスに競り負け、ブライトンにも惜敗し、トッテナムには0-4の大差で粉砕され、アストンヴィラにもマンチェスターユナイテッドにも倒されて、レスター戦直前のエヴァートン戦はなんとか引き分けとなっていたマンチェスターシティ。
長男の「シティ。レスターに勝てるかな…」という言葉に、私も「いやー、せっかく行くんだから勝ってほしいよね…」と返すのが精いっぱいだったのです。
そんな私たちの思いは通じるのでしょうか。14時30分、いよいよキックオフ。試合開始直前まで応援が始まらないスタジアムも、どこからともなく誰かがチャントをはじめると、総立ちのアウェイスタンドの観客も一斉に歌い出しました。Jリーグのようにコールリーダー(私設応援団の応援団長)がゴール裏の前方に陣取り、メガホン片手にチャントをリードするようなスタイルとは全然違います。
自分の左後方からチャントが始まったかと思えば、次は右側の上の方から声が上がります。歌ってない人は1人もいない感じです。いやこれはすごいな。
前半は我々が座るアウェイスタンド側がマンチェスターシティの自陣で、反対側への攻撃となります。プレミアリーグの試合はテレビで何度も観ていますが、生で見るパスのボールスピードや選手のスプリントのスピードは迫力が桁違いですね。ハーランドのダッシュ、めちゃくちゃ速いです。すげえ……
そして前半21分にサビーニョが得点!反対側なので全然見えませんでしたが、前半はマンチェスターシティが1点リードで折り返します。
後半は向こう側からこちらへ側の攻撃。これは見応えがありそうです。保持型のマンチェスターシティがなかなか保持しきれない苦しい時間が続きましたが、後半の74分。サビーニョのアシストによってハーランドのヘディングシュートが決まる!!今度は我々の目の前です!
いやー、凄い!これを見に来た!これを見に来たんだよ!!イギリスまで来て、目の前でハーランドのヘディング弾を見れるとは!!
後半74分で2点リード。久々の勝利の予感にアウェイスタンドはお祭り騒ぎです。みんなで肩を組んで後ろを向くポズナンダンスも始まりました。
旅先で英語に困ることはあまりない私でも、イギリス人のチャントはさすがにほとんど何を言っているのか分かりません。それでも終盤にサポーターが両手を上げ下げしながら「Going up!! Going down!!」とレスターサポーターをめちゃくちゃ煽っているのは分かりました。まあ、何というかかなりガラはよろしくないですよね。後ろの女性も普通に「fuck!! fuck!!」言ってるし。
時計は80分を過ぎました。残り時間はあと10分少々。一生に何回来られるか分からない、夢のような時間が、もう少しで終わってしまう。でもよかった…来てよかった…めちゃくちゃ金かかったけど。
ああ、もっと観ていたいのに、終わる…終わってしまう…
そして主審の長い笛。
ついに終わってしまった……
はじまってみれば、あっという間の2時間です。
試合終了後にマンチェスターシティの選手達が私達のいるアウェイスタンドに挨拶に来てくれました。試合で着ていたユニフォームも観客席に投げ入れられています。

勝利に沸くアウェイスタンド。メインスタンドはご覧の通りです。
そして、なんと試合終了5分後には観客がぞろぞろと帰り始めます。勝利に酔いしれるシティサポーターたちは、チャントを歌いながら入場ゲートに吸い込まれていきます。ずいぶんあっさりしてるなあ。少しでもプレミアリーグの余韻に浸りたい私達は最後の観客が退場するまで座席に残っていましたが、すぐにセキュリティが来て退場を促されました。
コンコースに下りてからスタジアムを出るまでシティの勝利を祝うチャントは続きました。この2時間のために、半年前から準備してきたのです。羽田からロンドンまで15時間。さらに電車で2時間のレスター。日本を出発するつい前日まで、「ねえお父さん。ほんとに僕らイギリスに行くのかな。全然実感がわかないよ(長男)」なんて話をしていたんですよ。
スタジアムを出たシティサポーターたちは、封鎖されたスタジアム前の道路に何台も横付けされた大型バスに次々に乗り込んでいきました。ああ、こうやってマンチェスターから2~3時間かけてみんなでバスでやってきて、試合が終わったらさっさと帰るということなんですね。
キングパワースタジアムは、日本のサッカー専用スタジアムと比べてすごく大きいわけでもなければ、きれいなわけでもありません。でもこういう場所でまぎれもなく世界最高レベルのサッカーリーグの戦いが繰り広げられているのです。年俸数億円、数十億円の選手たちがゴロゴロいる、世界最高峰のスポーツを休日に観に来て酒を飲んで騒いで帰る。我々日本のサッカーファンにとっては隔絶された非日常の世界ですが、これがイギリスのサッカーファンにとっての日常なのです。
私たちはスタジアムから市内のホテルまで歩きます。歩いている人々の大半は地元のレスターサポーターのようです。17時で陽はとっぷり暮れていますが、歩行者は多いので特に不安はありません。息子はマンチェスターシティのアウェイユニフォームを着たままですが、周囲の人は特に気に掛ける様子もありません。一度だけ若いレスターサポーターから通りすぎざまに「Fuck City!」と言われたような気がしますが、お前らレスターだってCityなんですけどね。
スタジアムから10分ほど歩くと人もまばらになりました。スタジアムの熱気と興奮は消え去り、そこには夜の帳が下りた普通の街があるだけです。試合が終わってからまだ1時間も経っていませんが、僕らは本当にプレミアリーグを観戦したのか、信じられない気持ちです。日本に帰国してから、U-NEXTで試合のハイライトを何度も観ましたが、僕らがあの場所に座っていたのだということも信じられません。
サッカーの何がそんなに面白いのか。面白さなんて人それぞれですし、子供のサッカーを見てたらハマってしまったような僕が語れるような内容でもないのですが、ひとつすごいなあと思うのはリーグシステム。
世界中全部同じなんですよ。勝てば3点、負ければ0点、引き分けで両者1点ずつ分け合うというリーグシステムは、プレミアリーグもJリーグもワールドカップ予選も同じ。区のU-12少年サッカーリーグもまったく同じです。
これが全部つながってるんですよ。区のリーグ、都のリーグ、関東リーグ、JFL、J3、J2、J1。Jリーグからプレミアリーグを始めとする海外、AFC、MLS、サウジ、南米。
子供たちがポコポコボールを蹴るサッカーを観て勝ち負けに一喜一憂しながら、同じことを世界中で同じシステムでやってるってすごいなと。とてつもない発明だなと。その点と点をつなげる旅ができてよかった。僕はあくまで観るだけだけど。
ホテルに着き、時差ぼけの眠い目をこすりながらレストランで夕飯を食べます。夢に見たプレミアリーグの舞台は、もう過去のものになってしまいました。
再びプレミアリーグの試合を観戦しに来れるのがいつになるのかは分からないけど、また来たい。サッカーを好きにならなければ、レスターを訪れることもなかったでしょう。そしてもちろんイギリスだけではない、サッカーを巡る旅の目的地は世界中に存在するのです。少年時代にサッカーをしたこともなければ、サッカーの知識が「ドーハの悲劇」で終わっていた私にとって、イギリスにサッカー観戦に来ることはもちろん、このような人生の楽しみが自分の目の前に広がることなど、ほんの1年前までは想像もしていませんでした。ここまで連れて来てくれたのは、間違いなく子供たちのおかげです。

試合終了後、スタジアムの外でレスターサポのお爺さんがくれた謎の紙。「折り畳んで使うんだ」と言われたけどよく分からず。屏風みたいに立てて置くやつ?
















